ガラガラ、と乱暴に玄関の戸口の開く音。ニケアあたりが帰ってきたのか、とワシールが顔をのぞかせると、そこにいたのはレルカーの住民ではなかった。 「…これは、ザムザくん。いらっしゃい」 「うむ。オロクはいるかな?」
はずかしいピンクの3輪自転車に、くくりつけられたやはりピンク色の荷台。どういう意味か分からないが殴りかかれている「069」の数字。 そして、何故かがんじがらめに縛り上げられて荷台に載せられているオロク。 3輪自転車を楽しそうに漕いでいるワシ…
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